1. マーケは、なぜ「あちこち」に出没するのか
営業のみなさん、こんな疑問を持ったことはありませんか。
「マーケティングって、なんであんなに手が早いんだ?」
セミナーをやったと思ったら、翌日にはブログでレポートが出ている。
同じ週にはメルマガでも告知が届く。
SNSでも切り口を変えて投稿されている。
しばらくするとホワイトペーパーにもなっている。
同じネタが、いろんな場所で、いろんな形で、矢継ぎ早に展開されていく。
他の部門にはあまりない動き方ですよね。
実は彼らは、すべてを「ゼロイチ」で作っているわけではないんです。
1本のセミナー動画や商品紹介動画といったしっかりとした元手に、そこからブログ・メルマガ・SNSへと効率的に展開しているマーケ独特の手法があります。
2. 「ワンソース・マルチユース」という定番手法
この手法、マーケティングの世界では「ワンソース・マルチユース」と呼ばれています。
1つの素材から複数のアウトプットを展開するやり方で、比較的昔から確立された考え方です。
従来は、動画の文字起こしを外注したり、編集担当が手作業でリライトしたりと、それなりに手間がかかっていました。
ただ最近は、GoogleのNotebookLMを使えば、この手法がかなり手軽に実現できるようになっています。
動画ファイル(またはYouTubeのURL)を読み込ませるだけで、AIが内容を理解し、目的に合わせた成果物を生成してくれます。
実際に使えるプロンプトを見てみましょう。
3. 用途別プロンプト:動画から3種類のアウトプットを作る
① 動画 → SEO記事
Webサイトに掲載するセミナーレポート記事を作るプロンプトです。
📌 プロンプト例
この動画の内容を元に、Webサイトに掲載する「セミナーレポート記事」を作成してください。
**条件:**
- ターゲット:この動画を見逃した顧客
- 文字数:3000文字程度
- 構成:SEOを意識した見出し(H2, H3)を使い、論理的に構成すること
**出力内容:**
1. キャッチーなタイトル(3案)
2. 導入(読者の課題に共感する)
3. 本文(動画内の重要なポイントを3つで解説)
4. まとめ
動画の文字起こしをそのまま載せるのではなく、「読まれる構成」に変換するのがポイントです。
実際にGoogleの公式YouTube動画:How Google Searche Worksから起こしてみた内容は以下の通りです。

② 動画 → フォローメール
セミナー参加者や欠席者に送るメールを作るプロンプトです。
📌 プロンプト例
この動画のアーカイブ配信を案内するメルマガの文面を作成してください。
**条件:**
- 目的:URLをクリックして動画を見てもらうこと
- ターゲット:当日欠席したお客様
**構成:**
- 動画を見ることで得られる「3つの学び」を箇条書きで
- 「特に開始15分頃の〇〇の話は必見です」という具体的なタイムスタンプへの言及
NotebookLMは動画の中身を理解しているので、「15分頃の話が特に参考になります」といった、実際に見た人しか書けないような推薦コメントを生成できます。

③ 動画 → SNS投稿
X(Twitter)などで拡散するための短文を作るプロンプトです。
この動画の魅力を拡散するための、X(Twitter)用の投稿文を作成してください。
**条件:**
- 「続きが気になる」「有益そう」と思わせるトーンで
- 140文字以内の投稿を、5パターン作成
- 動画内の「最大の気付き」や「意外な事実」を切り取る
これで、1週間分のSNSネタが一度に揃います。

4. 営業への応用:商談録画・ロープレ動画でも同じことができる
この手法は、マーケだけのものではありません。
営業にこそ応用できます。
商談録画をNotebookLMに入れると
- 顧客向けの「本日の商談サマリー」メールが作れる
- 上司向けの「BANT情報付き報告」が作れる
- 「先方が気にされていたコストの話は、20分頃から詳細に回答しております」といった、タイムスタンプ付きの追客メールが作れる
ロープレ動画をNotebookLMに入れると
- 新人向けの「トークスクリプト」が作れる
- 顧客向けの「よくある質問集(FAQ)」が作れる
定例会議の録画をNotebookLMに入れると
- 欠席者向けの「3分で読める要約」が作れる
- 次回会議の「アジェンダ案」が作れる
5. まとめ:「書く時間がない」なら、まず「録画」しよう
マーケが同じネタをあちこちで展開できる理由。
それは、優秀なライターが揃っているからではなく、「素材(動画)」を1つ作って、あとはAIをうまく活用して展開させているからです。
「書く時間がない」と感じているなら、まずは喋って録画してみてください。
NotebookLMが、あなたの話した内容を目的に応じたドキュメントに変換してくれます。
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