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NotebookLMのフラッシュカードで「一人ロープレ」が完成。マニュアルを読ませるだけで「最強の反論処理ドリル」を自動生成する方法

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1. 見落としがちなNotebookLMの「フラッシュカード(単語帳・暗記メモ)」機能、結構使えますよというお話

「新人用にマニュアルを作ったけれど、本当に読んでいるのか怪しい」
「ロープレをしてあげたいが、自分の商談が忙しくて時間が取れない」

営業マネージャーの皆さん、こんな「育成のジレンマ」を抱えていませんか?
座学(マニュアル)だけでは現場で通用しない。
かといって、マンツーマンのロープレは互いに負荷が高い。

そこで今回は、Google NotebookLMを活用し、既存の資料から「一人ロープレアプリ」をパパっと生成する方法を解説します。
本来は学生の「暗記用」機能ですが、使い方を少し変えるだけで、最強の「反論処理トレーニング」ツールに化けるのです。

2. なぜ「読む」ではなく「フラッシュカード」なのか?

営業のリアルな現場で求められる要件の1つに「反射神経」があります。
いわゆる知識ではなく、「地頭がよい」とか「機転が利く」とか、謎の言葉でまとめられがちですけども、要はコミュニケーションのレスポンス速度です。

マニュアルを読んで「価格交渉への対抗策」を知っている(Knowledge)状態と、顧客に「高いね」と言われた瞬間に適切な言葉が口から出る(Reflex)状態には、天と地ほどの差があります。

スポーツに例えるなら、マニュアル通読は「ルールブックの確認」。
対して、フラッシュカードは「ビジョントレーニング(動体視力育成)」です。
不意に来る「反論」というボールに対し、反射的に正しいフォームで打ち返す。
この反復練習を、AI相手にコツコツやってみようというのが今回の狙いです。

3. 実践:AIに「意地悪な顧客役」を憑依させる

ここからは具体的な手順です。
今回は架空の人事システム「Smart-HRM」の営業資料をソースとして検証しました。

ステップ1:資料を読み込ませる

社内のGoogleドライブにある「営業マニュアル」「FAQリスト」「製品仕様書」などをNotebookLMにアップロードします。
形式はPDFでもGoogleドキュメントでも構いません。

NotebookLM フラッシュカード作成 初期画面

ステップ2:【重要】カスタマイズ指示で「ロープレ化」する

ここが最大のポイントです。
普通にフラッシュカードを作ると、AIは「単語の意味」を問うカードを作ってしまいます(例:表「APIとは?」裏「連携の仕組みです」)。
これでは現場で役に立ちません。

そこで、「フラッシュカードのカスタマイズ(鉛筆ボタンをクリック)」を開き、以下のプロンプトを入力してください。

📌 コピペ用プロンプト

営業のロープレ用カードを作成してください。
カードの【表面】には「顧客からの厳しい反論や質問」だけを書いてください。
カードの【裏面】には、それに対する「マニュアルに基づいた模範回答」を書いてください。
単なる用語解説ではなく、会話形式のトレーニングになるようにしてください。
NotebookLM フラッシュカード カスタム指示画面

これを入力することで、AIは「用語テスト」ではなく「シチュエーション対応テスト」を生成するようになります。

ステップ3:完成!これが「一人ロープレ」カードだ

実際に生成されたカードを見てみましょう。
営業担当者がもっとも言われたくない、あの言葉が出てきました。

【表面】顧客のキラーフレーズ
予算取りが終わっているので、今期は難しいです。」

NotebookLM フラッシュカード 生成サンプル1

営業なら誰もが経験する「あと出し」のお断り文句。
これを見て、即座に切り返しトークが出てきますか?

【裏面】マニュアル通りの模範回答
カードをめくると、マニュアルに基づいた「正解の返し方」が表示されます。

来期の検討リストに入れてもらうよう依頼する。または、人事部予算ではなく『DX推進予算』などの別枠がないか確認する(導入事例の3割がこのパターンであると伝える)

NotebookLM フラッシュカード 生成サンプル2

私は競合の噛ませ犬なんかじゃない!という心の声をぐっとこらえ、ただ諦めるのではなく、「別予算の打診」や「事例の提示」という具体的なアクションまで提示されています。

4. 応用:「反論処理」以外にも使える3つの型

この仕組みは、プロンプトを少し変えるだけで様々なトレーニングに応用できます。

  1. クロージング打診(Test Closing)
  • 「検討します、と言われた」
  • 「『具体的にどの点が懸念として残っていますか?』と切り分け質問をする」
  1. 競合対策(Kill Shots)
  • 「A社(競合)の名前が出た」
  • 「A社の弱点である『サポート費用の別料金』について自然に話題を振る」
  1. アイスブレイク
  • 「相手が製造業の工場長の場合」
  • 「現場の安全管理(5S)の話題から入り、共感を得る」

5. 現場のリアル:スマホひとつで「隙間時間」が研修になる

この機能の真骨頂は、スマホアプリでサクサク使えることです。
新人営業が客先に向かう電車の中、あるいは訪問前のエレベーター待ちの1分間。

NotebookLM フラッシュカード スマホアプリ生成サンプル

移動中にゲーム感覚でポチポチするだけで、商談前の「頭の体操」が完了します。

対人のロープレは場所と時間を拘束しますが、これなら「恥ずかしくない」上に「いつでもできる」。
現代の若手社員の学習スタイルにも非常にマッチしています。

6. まとめ:マニュアルは「読む」より「解く」ほうが覚える

  • マネージャー テストやドリルを自作する工数がゼロに。
  • 新人 ゲーム感覚で、実践的なトークスクリプトを体に染み込ませられる。

「とりあえずマニュアル読んでおいて」と言い放って終わるのではなく、NotebookLMに資料を放り込んで、この「AIドリル」をURLでシェアしてあげてください。
それだけで、チームの成約率は確実に変わるはずです。

編集後記:「そもそもマニュアルがない!」という現場へ

「いや、読み込ませるマニュアルもFAQもないんだよ…」
そんな現場も多いと思います。
メールも議事録も残っていない、すべてのノウハウはベテランの頭の中だけ。

そんな時は、無理に書こうとせず「インタビュー」してください。
トップセールスに「あのお客さんの時、なんて返したんですか?」と聞いて、スマホで録音する。
その音声をGeminiで文字起こしすれば、それがそのままNotebookLMのソースになります。
「書く」のは大変ですが、「喋る」なら一瞬です。
ひとまずお試しを!
このあたりのナレッジをどうまとめてFAQ化するかについては改めて記事化してご紹介しますね。

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